あああ。どうしよう。
あたふたと忙しなくふらふら浮いている僕はきっと滑稽だ。でもこの子をどうにかしなくちゃいけない。滑稽で構わないから、だれか助けてくれ。

「うわぁああっああぁぁあ」

泣かないで、ねえ、……駄目だ。見えてない。ちゃんのまえをゆらゆら動いてみても反応がない。困った。どうしよう。ここがビレッジブリッジで良かった、ヒウンシティとかだったら大騒動だよ。
ちゃんはまだ小さいから、仕方ない…仕方ないんだ。ちょっと道端で転んだだけで、号泣し始めたって…。…ちっちゃいって言っても、僕の知る限りの人で一番下ってだけだから、ふつうにそれなりの年齢のはずなんだけど。あ、いや、それなりっていってもちっちゃいことに変わりはないけど。
ああもう、一番頼りたくないけど、ちゃんが泣いたらどこにいても必ず駆けつけてきたあの人達を思い出してしまう。やだ、絶対頼らない。あいつらちゃんに馴れ馴れしいんだよ。そりゃ確かに僕より付き合い長いかも……じゃなくて、ど、どうにかしないと。

「っ、うぇ、っく」

ちゃんちゃん、なかないでよ。
通じないけど、話しかけてみる。

「っ…しゃん、でら」

お、効果あった。ぼろぼろとだだ流れの涙が顔だけでなく服をも濡らしはじめている。
ほら、痛くないよ?

「…なおる?」

ちゃんが見せたのは、傷口…じゃなく、…ひも。
えっ?あれ?転んで泣いてたんじゃないの?ずっとボールの中にいて、泣き出してから出てきたから詳細は解らないけど、てっきりそうだと…。

「お揃いだったのに…っく、切れちゃった…なおるかなぁ…」

真ん中からぷっつり切れてるところを見ると、無理だろうなぁ…でもそれさ、あれ、あの、切れたら願い事叶うってやつじゃ…

「えっ」

元から切れるものだったんだよ。良いことあるよきっと。

「…なんだ…そっか…よかったぁ、ありがとうシャンデラ」

僕は何にも…あれ?話通じてる?



ちゃん転ぶの巻

(様ー!どこかお怪我は!?)
(ちゃん!大丈夫?)
(えっ、来た!!)